視神経炎

眼球後方の視神経に起こる炎症「視神経炎」

視神経炎の眼底画像

ものを見るためには、網膜に入ってきた光が電気信号へ変換され、視神経を通じて脳へと届きます。この脳へ電気信号を送る為に重要な視神経に炎症が起こるのが視神経炎です。

視神経炎を発症した場合は、片目に起こりやすく、また、目の後方に痛みを感じる事も多くあり、症状の進行次第では、両眼性へと移行する事もあります。
発症は、20〜30歳代の女性に比較的多く、発症頻度は、10万人に一人程度とそこまで多くはありません。

それでは、どのようなことがきっかけで発症するのかと言ったところが気になりますが、視神経炎の原因は、あまり詳しく解かっていません。ですが、視神経を取り囲んでいる髄鞘(ずいしょう)という組織が炎症する事で、障害が引き起こされますので、髄鞘の構成蛋白質に対する自己の免疫が関与しているとされます。

人をはじめとして、動物の身体には、ウィルスや細菌の侵入による障害を防止する為の自己免疫機能が存在します。よく、名前が出されるのは、白血球やマクロファージなどですが、これらの免疫機能が、体内のタンパク質を分解してしまうことがあります。

本来なら、これらの分解に対して抗体を作って阻止する事ができるのですが、その作用が上手く働かなくなると、このように炎症を引き起こしたり、細胞間の繋がりが弱くなり穴が開いてしまう事もあるのです。

視神経炎を発症すると、比較的急速(数日〜1週間程度)に視力が低下し、中心暗点に陥り映像障害が起こります。また、眼の後ろ側に痛みを持つ事もあります。

治療の方法は、副腎皮質ステロイドによる点滴が主となっています。
調査によると、未治療の場合と比較しても、回復後の視力にはあまり違いは無いというようですが、副腎皮質ステロイドを使用した場合の方が、その後、2年間は再発のリスクを抑える事ができるなどのメリットがあります。

その他にも、ビタミンB12製剤の投与などを行うなど、神経に必要とされる栄養素を投与する方法が行われます。

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